このコラムは、飲食事業・飲食コンサルティング事業として、焼肉業を展開する企業グループのCEO 松本尚典氏に執筆をいただきました記事です。
本稿の著者
松本 尚典
URVグローバルグループは、松本尚典が出資する国内・海外の企業を束ねる企業グループ。
飲食六次化事業など、10事業を、世界16都市(2022年5月現在)で展開する。
飲食六次化事業では、URVグローバルグループパートナー企業の株式会社TJ TAKANO JAPAN(代表取締役 高野誠)が、国内のブランド和牛の生産者からの買い付けから、海外貿易・卸販売を展開し、その直営の焼肉店や飲食コンサルティングを展開する焼肉店は、日本と世界に広がっている。
特に、仙台の焼肉の名店 泰山と、株式会社TJ TAKANO JAPANの提携による、焼肉泰山越谷店は、焼肉泰山ブランドの関東初進出店として、開店から、肉好きを魅了し、リピーター続出の味を提供する名店である。
《 URVグローバルグループ企業が経営する 焼肉店情報 》
焼肉 泰山(タイザン) 越谷店
《住所》
〒343-0816
埼玉県越谷市弥生町3−7 プリモ越谷D.E
東武スカイツリーライン「越谷駅」から徒歩2分
焼肉 泰山(タイザン) 越谷店の詳細はこちら
肉を焼く、という「趣味」の深み
今、食に興味のある人たちの中で、「肉を焼く」という「趣味」が静かなブームになっています。
ステーキ専門店や、鉄板焼き専門店、焼肉専門店で、魅了される肉。
その味を、自宅で食べられないか、という想いが趣味の領域に高まった、肉マニアの方々が、至福の味を自宅で楽しむことを目指して、プロ顔負けの肉焼きに挑戦する趣味が、「肉を焼く」という趣味です。
例えば、焼肉。
今、外食業界で、焼肉ブームが到来しています。
そんな中、「お客が勝手に肉を焼くだけだろう」という甘い考えで進出をする事業家も多いのですが、そのような中途半端な店の味を遥かに凌ぐ、肉焼きの技を、自分自身で着けるセミプロの方も多くなっています。
そんな中で、Free Japan Style(フリージャパンスタイル)では、古き良き日本の囲炉裏を、ご自宅や別荘に創ろうという、とても素敵な提案をされておられるわけです。
そこで、今回、私は、Free Japan Style向けに、肉焼きを、囲炉裏で楽しむ、というコンセプトで、囲炉裏の炭火で肉を焼き、一人の時間や、仲間・家族の皆さんの時間を、楽しんでいただくというテーマで、そのための肉の買い方や、焼き方などの情報を、このコラムに書かせていただきたいと思います。
囲炉裏で楽しむのには、和牛がお勧め!
囲炉裏の魅力は、炭火を起こして、食材をやくことができることにあります。
そこで、ぜひ囲炉裏で焼いていただきたいのは、和牛です。
牛肉は、肉繊維の集まりによってできています。そのため、同じ牛肉でも、切り方や、厚み、焼き方によって、まったく味が変わってしまいます。
和牛の買い方
まず、牛肉を購入する場合、必ず、肉専用のスライサーを厨房に備えている店で購入してください。しゃぶしゃぶや、焼肉、ステーキなど、牛肉は、その調理の仕方によって、まったく味が変わってくるのですが、その調理の仕方によって、肉の厚さを正確に切り分けることができることが、美味しく食べる絶対の条件なのです。
専門のお肉屋さんは、その殆どはスライサーを備えており、長年、肉に精通したご主人が肉を調理の仕方にあわせて切っています。最近は、スーパーマーケットでも、本格的なスライサーを導入して、最適なサイズに切っている店もあります。
そのような店を選び、炭火焼をするということで、最もよいサイズに、お肉屋さんに固まりから切り落として貰うのが、最もよい買い方です。
店で売っている肉の切り身をよくみていただき、その切り方の厚さが、ばらばらだったりする焼肉屋さんや、小売りの店などは、熟練の技を身に着けていない厨房のスタッフの担当者が、肉を切っています。このような店では、どんなに高い肉をとってみても、味が悪い場合が多いといえます。
URVグローバルグループでは、焼肉業に精通したプロの職人を揃え、一般の焼肉店の経営改善のコンサルティングをお引き受けします。それなのでよくわかりますが、堂々とした店を構えた焼肉専門店でも、ヒト不足で、厨房のスタッフの技術がまったく追いついていないことが、多々あります。
まして、大量の食材を扱うスーパーマーケットでは、肉のことをまるで知らないスタッフが肉を見よう見まねで切っていたり、店のスペースの関係から、小型の性能が低いスライサーで切っている店も、多いのが実情です。
このような店で高い肉を買っても、美味しい焼肉はできません。
美味しい焼肉を食べるコツは、高いブランド肉を買い込むことではありません。
お肉に精通した職人がきちんと用途にあわせて肉を切っている店を探して、そこで買うことなのです。
冷凍について
今、冷凍の技術というものは、物凄く進化しています。従って、冷凍だからまずいとか、冷凍ものは駄目ということを、一概に言えない時代になりました。
高度な冷凍技術を導入している精肉業者さんが行う急速冷凍では、解凍後、まったく生の食材と見分けがつかないというレベルに達します。
但し、これは、極めて高度な冷凍の技術を使った場合です。
冷凍を解凍した後、常温で長く保存したり、再度、普通の業務用冷凍庫で冷凍したりしますと、肉に品質は、大きく損なわれてしまいます。
冷凍ものがよいか悪いかではなく、どのように冷凍をしているのか、解凍後、どのように売っているのかに注目をして、購入することが、よいお肉を買う秘訣です。
和牛の部位×厚み×焼き方×ソース
和牛の焼肉の美味しさは、4つの要素によって決まってきます。
- 肉の部位のどこを使うか
- どの程度の厚みで切るか
- 焼き方
- ソース
この4つの要素の組み合わせを適切にすることで、美味しくお肉を食べることができます。
肉の部位や、切り方は、先に述べた通り、いい肉屋さんをみつけて、そこの職人さんに相談をして仕入れることが、一般の方が、一番、よい素材を仕入れる方法です。
一方、ソースについては、これは伝統あるプロの焼肉店の秘伝の味や、レシピは、手に入れることができません。この秘伝のソースの要素だけは、職人が生涯かけて生み出す調理法なので、一般の方が、専門の焼肉店には、どうしても追いつくことができない要素になってしまいます。
今回のコラムは、囲炉裏で焼く、ということですから、この要素のうちの、「焼き方」を中心に、お話していきます。
炭火で焼く美味しさ
囲炉裏の場合、炭火焼ということになります。
囲炉裏は、薪をいれることも可能ですが、薪は、煙が出ますので、肉を焼く場合、煙の臭いがついてしまうので、必ず、炭火で焼きましょう。
肉の焼き加減は、ご存知の通り、
- レア
- ミディアムレア
- ミディアム
- ウェルダン
などの名前が付けられています。
焼き加減は、お好みでよいのですが、焼き方は、下に行くほど、難しくなります。
レアは、表面だけを焼き、内側はほぼ生の状態です。
一方、ウェルダンは、単によく焼くということではありません。
ツヤがあり、断面から赤い肉汁が出ていないが、バサつかずに、中心がややピンク色に仕上がっていることが、美味しいウェルダンの条件です。
この条件を出すには、囲炉裏の炭火は、とても適しています。
炭火は、ガスと異なり、火力がほのかで、ゆっくりと火を入れることができます。
ウェルダンに仕上るためには、基本的に弱火を使い、炭火の香りをしっかりつけながら、火加減を調整することが必須です。
肉汁がたれて、炭の火力があがりすぎたら、適度に氷を投入して火力を抑え、弱火で時間をかけて、じっくり、焼け具合を確認しながら、進めるのです。
囲炉裏をつくり、肉焼きをするという贅沢と、醍醐味
忙しい日常から離れ、囲炉裏端で、牛肉の焼ける香りを楽しみながら、時間をかけて、肉を焼く。
独り、考え事にふけりながら。
あるいは、気の合う仲間や、家族が集まって、炭火で肉が焼けるのを観ながらの歓談。
待ちきれなければ、肉の焼ける香りを肴に、美味い冷酒で、炭火にあたった身体を冷やしながらでも、よいかもしれません。
囲炉裏を、自宅や別荘につくり、炭火焼による、肉焼きの趣味を極める。
なんとも贅沢な、自分だけの時間の過ごし方ではないでしょうか。