漆喰職人さんも参加した
築100年の戸建て住宅のお風呂リフォーム
設計・デザインのポイント
勝海舟さんも伊能忠敬さんも立ち寄った旧家です。
お風呂リフォーム前の状態
改修前のお風呂は、
- 寒い
- 古くて浴室の壁はカビだらけ
- 夏は虫が大量に侵入し虫と混浴する
など、あまり心地のよいバスルーではありませんでした…。
しかし、築100年の非常に趣のある空間で、
- 天井は船底天井
- 壁の仕上げは天然木
- 腰壁と床は、近くの鋸山から採掘した房州石
- 壁の上部は、漆喰塗
- 入り口は、天然木の趣のある引き戸
でした。
お風呂リフォームのポイント
今回のお風呂リフォームは、
天然木の汚れ落としと、カビ抜きから開始しました。
人体に影響のない薬剤を用い、時間をかけて1週間程度の施工期間を頂きました。
塩素が入った漂白剤を使用すると、木が真っ白に変色してしまします。
(あまり天然木の取り扱いの知識がない業者さんには、天然木のクリーニングは依頼しない方が良いかもしれません。)
浴槽のお湯を沸かす釜に、浴室内からアプローチできる小窓も閉鎖。
すき間だらけの木製の窓も、アルミ製サッシに交換し、虫の進入もシャットアウト。
船底天井の湯気逃がし部分も閉鎖しました。
床部分は、漏水が発生していたので、特寸で作成したFRP製防水パンを入れ込みました。
腰壁から上は現状の天然木を残し、特注のハーフ防水パンを入れ、浴槽を交換、床及び腰壁までお施主様のご希望のタイルで仕上げました。
寒さ対策には、浴室暖房機を設置しました。
天然木の趣のある引き戸
壁の上部(三角形の部分)は、漆喰塗
最後は、お施主様が依頼した漆喰の職人さんが、四国からやってきました。
漆喰は、強アルカリ性なのでカビ菌が生きられないそうです。
この現場で初めて知りました。
カビも生えないし、壁の仕上げが総漆喰のお風呂空間なんて素敵でしょうね。
昔々、S様旧家で、勝海舟さんも明治維新の為の秘策をお風呂につかりながら練り、伊能忠敬さんも、お風呂で測量の旅の疲れを癒したのかもしれません。